ラックマウントの注意点#2
ラックマウントサーバーの場合、本体サイズに「業界標準」という規格制限があるため、逆に本体サイズによって性能や拡張性が決まってきます。このようにラックに収める(マウント)という制限から、ラックマウントサーバーではいくつか注意点があります。
<本体冷却用空気取り入れ口の位置>
ラックマウントサーバーの場合、本体の上下が他のサーバーにふさがれる可能性があるため、冷却用の空気取り入れ口は前面もしくは背面にあることがほとんどです。しかし、中には前面だけの取り入れでは十分な冷却風量が得られないため、本体上面に取り入れ口を設けるサーバーもあります。このようなタイプの場合ラックに隙間なくマウントしてしまうと、上面の取り入れ口がふさがれて、十分な冷却効果が得られない可能性も出てきます。温度上昇は、熱暴走や故障の原因になりますので、空気取り入れ口の位置を確認して、ラックにマウントした場合に問題がないかどうか注意が必要です。
<重さ>
ラックに新たなサーバーを追加する場合、重量も注意が必要です。あまり重いサーバーをマウントすると地震などでラックが倒壊する危険性があります。ラック自体のマウント可能な「最大重量」やラックの倒壊防止策を確認しましょう。
<稼働音>
ラックマウントサーバーの場合、小型の冷却ファンで十分な冷却能力を得るため、かなり高い回転数でファンが回るため、そのノイズ音量は非常に大きくなる傾向にあります。ラックマウントサーバーは、データセンターやコンピュータ・ルームなどに置くことを前提に設計しているため、稼働音が大きいことが多いです。
ラックマウントタイプの注意点
ラックマウントタイプのサーバの注意点を幾つかご紹介しましょう。
ラックマウント型サーバでは、ラックに収めることから本体サイズの制限があります。ラックの規格は標準化されており、ほとんどのサーバ・ラックがこの規格に準拠しています。ラックマウント型サーバの高さを示す「1U」や「2U」というのも、「ラックのこの高さに入る」という意味です。
サーバをラックに取り付ける際、幅については、あまり問題になりませんが、高さには注意が必要です。特に1Uや2Uサイズの薄型サーバの中には、高さがギリギリのためラック内に隙間なく搭載できない場合があります。
また、取り付け用のネジ穴にも注意が必要です。ユニバーサル・ピッチとワイド・ピッチの2種類のネジ位置が定められているため、サーバの取付金具によっては、ラック側とのピッチが合わないケースもあります。
もう一つ本体サイズで気を付けたいのが、サーバの奥行きです。幅と高さ(1Uや2Uなど)については、業界標準があるものの、奥行きについては明確な規格がありません。特に、最近ではサーバの高性能化・高機能化に伴い奥行きが長くなる傾向にあります。昔の平均的なラックマウント型サーバと比較して、最近のサーバは数センチも長くなっているようです。昔のラックに現在のラックマウント型サーバを搭載すると、最悪の場合、ラック背面の壁などにサーバが当たってしまう可能性があります。
壁に触れないまでも、以前のラックに搭載した場合、背面の作業スペースやケーブル配線のためのスペースが小さくなってしまいますので、サーバ購入前に奥行きの長さは確認しておきたいものです。
ラックマウントタイプのメリット
タワー型や個人ユースのサーバではなく、ラックマウント型を選択するメリットは何なのでしょうか。
ラックマウント型の最大のメリットは省スペースですが、大規模サーバにおいては省スペースもさることながら、メンテナンスしやすいかどうかがポイントになります。
通常のパソコンやタワー型の一部のサーバでは、ケーブル類や電源、ファンなどの機械が機械裏側についています。これは、その機械が人間のいる場所に共存していることを前提としています。ファンやケーブル類は人目につかないところに付いていたほうが、抜けにくい、ごちゃごちゃと見た目が悪くならないというメリットがありました。
しかし、ラックマウント型の場合、多くは大規模サーバ用に作られているため、機械が増えてしまうので、人のいるところでの共存は基本的に想定していません。それ故、電源やケーブル類をメンテナンスしやすいように前面取り付けが可能なのです。このことによって、ラックマウント型は大規模サーバ構築の際にも、メンテナンスが容易になるというメリットが得られるわけです。
ラックマウント型の場合、省スペース設計に加えて、メンテナンスが容易だというメリットが得られると言うわけです。しかし、その分、ラックマウント型はタワー型に比べて高価になるというデメリットも抱えています。このポイントについては、どれぐらいのサーバを構築するかの判断で選択する必要があるでしょう。高くてもラックマウントの法を選んだほうがいいケースがあります。
ブレードサーバーの特長
薄型のサーバーの大きさは、ラックマウントサーバー(1U)の大きさが単位となることが多いのですが、縦置きの薄型コンピュータをブレードサーバーと呼ぶことがあります。このブレードサーバーとラックマウントサーバー(1U)の違いに注目しながら、ブレードサーバーの特長をみていきましょう。
ブレードサーバーは3Uサイズのラックであれば20枚程度の台数をマウント可能で、1Uサイズのラックでも6枚程度のサーバーブレードをマウントできるため、一般的なラックマウントサーバー(1U)よりもさらに体積あたりの台数を増やすことが可能なのが特長です。一般的なサーバーラックは、30Uから40U程度の容量があるため、ブレードサーバーを利用することで1台のラックに最大で250台程度のサーバーをマウントできる計算になります。
また、ブレードサーバーでは給電ユニットや放熱ファンを数枚のサーバーブレードで共有するため、故障の発生しやすい部品の点数を減らすことができるので、メンテナンスの面においても有利となります。また、大規模サーバー構築が可能なためシステム全体の信頼性を向上させられることもブレードサーバーの特長です。
大規模サーバー構築のネックはサーバースペースの確保、日常のメンテナンスが煩雑になりがちなことが挙げられます。日常の保守点検はVHSのダビングのように容易ではなく、故障箇所や不具合を容易に修理できることは大きなメリットにつながります。
ラックマウントサーバーの特長とは?
ラックマウントサーバー(1U)について、その特長をみていきましょう。
1Uサーバーは高さ約45mm × 幅約483mm(19インチ) × 奥行き約540mmと大きさが決まっています。個人ユースのパソコンなどと比べて平たい形状で、ラック(棚)により多く設置できる形に設計されているのが特長です。他にも2Uサーバーは1Uサーバーに比べ高さが2倍、3Uサーバーは3倍のサーバーで、「U」が大きくなるにつれて高さのみ大きくなります。
また、1Uのスペースに2台設置できる1/2Uサーバーは奥行きが1Uサーバーの半分であり、背中合わせに設置することで、1Uサーバーのサイズで2台設置が可能。1/4Uサーバーはまたその半分です。
こうしたラックマウントサーバー(1U)のメリット・デメリットとして、以下の要素が挙げられます。
<メリット>
●前面にキーシリンダーのついたフタがあるモノが多く、ケース開閉・パーツ交換が容易であること
●ハードディスクはケースを開かなくても取り出せる
●ケースファンが前面についているので、不具合の際にも交換が容易
●電源ケーブル以外の接続ポートが前面に集中している(※ 電源も前面にある場合が多い)
●電源抜け防止の金具がある
<デメリット>
●パーツが小型かつ高性能であるため比較的高額なこと
●小径・高速回転のファンを多く搭載することが一般的で、騒音が凄まじいこと
このようにラックマウントサーバー(1U)には、メリットとデメリットがあります。
専用サーバー構築
個人ユースのウェブサイト用のサーバーであれば、レンタルサーバーなどのスペース貸しを利用するのがベストの選択でしょう。レンタルサーバーであれば、メンテナンスやセキュリティも心配要りませんし、万一の場合にも保守サービスが受けられるため便利です。
しかし、企業が大規模データベースの構築や、専用メールサーバーなどを利用する場合には、専用サーバーの方が費用対効果の面とセキュリティの面で安心な場合が少なくありません。やはり、セキュリティ面では、レンタルサーバーでは情報漏えいの危険性が比較的高く、企業ユースでは心もとないことも否めません。
そこで専用サーバーの出番となるわけですが、専用サーバーを格安で構築する場合にはラックマウントサーバー(1U)利用がおすすめです。ラックマウントサーバー(1U)であれば、専用サーバーを格安で構築することも可能なのです。
ラックマウントサーバー(1U)は、省スペース設計なので、小さなスペースで大規模サーバーを設置することが可能ですし、その後の増築にも簡単に対応できます。サーバーを大きくしたいと考えたときに、設置費用が高額なってしまうのは避けたいものです。臨機応変に格安で専用サーバーを構築し、その後の増築にも簡単に対応できるのが、ラックマウントサーバー(1U)の特長だといえます。省スペースということは省電力にもつながり、イマドキのエコにも対応することが出来ます。つまり、ラックマウントサーバー(1U)の選択は、企業のエコにも貢献するわけです。
「1U」とは?
ラックマウントサーバー(1U)の機械を表す単位が「1U(わんゆー)」などと云われるサイズです。
この場合の「U」は「unit(ユニット)」の略で、1区画を表します。ラックマウントサーバーにおける、1Uは米国電子工業会(EIA)が規定した、高さが1.75インチ(4.45cm)の19インチ(48.26cm)の大きさのサーバーを指します。
薄型のコンピュータを収容する棚(ラック)は、米国電子工業会(EIA)によって規格化された幅19インチ、高さ1.75インチを一区画とする19インチラックを用いる慣例があります。このサイズのことを「U(ユニット)」と呼び、1Uサーバーは、ちょうどこの大きさになるよう設計されたコンピュータです。
サーバーを何台も必要とする大規模サーバーを構築する場合、ラックに次々とコンピュータを重ねていけばいいのでラックの単位で場所貸しするデータ・センターの収容スペースを効率的に利用できるというメリットがあります。サーバー販売会社では、サーバースペースを貸し出すサービスをやっている場合が多いのですが、サーバーを設置するスペースを効率的に利用する意味でも、ラックマウント型を利用することが多いようです。
似たタイプのサーバーにブレードタイプと言われる縦置きのサーバーもありますが、特長はより省スペースでサーバー設置が可能なこと。しかし、大規模な専用サーバーを必要とする企業ユース以外ではあまり費用対効果がいいとはいえません。
ラックマウントサーバーって?
「ラックマウントサーバー(1U)」って言葉、聞いたことありますか?
1Uサーバーとも云われるサーバーのこと。サーバーの機械を指しますが、ラックマウントサーバー(1U)以外にも、タワーサーバーとか、ブレードサーバーなんていうのもあります。
ラックマウントとか、タワーというのはサーバーの機械の形状を現しています。例えば、タワー型のサーバーというのは、デスクトップパソコンの本体のような形で、ブレードサーバーというのは縦型の薄い機械を本棚に入れるような形です。ラックマウントサーバー(1U)というのは、薄い横置きのサーバーです。
サーバーは、その機能については大きな差はありません。データやファイルを保存していて、クライアントの要求に従ってデータを返信する機械です。しかし、形は上記のようにいくつかあって、それぞれ特長があります。タワー型サーバーは、少し大きめですが、値段は比較的安価で個人向けの商品に多くなっています。逆に、ブレードサーバーというのは、省スペースで大きさも小さいため、大規模専用サーバーを構築する場合に選ばれます。値段は高めなので、個人ユースで使用されることは少ないようです。
ラックマウントサーバー(1U)はちょうどその中間に位置する形で、タワー型サーバーよりも省スペースだけど、ブレードサーバーほど高額ではないという特長があります。ラックに重ねて置いていけるので、サーバー増築にも適しており、個人ユースから企業ユースの専用サーバーまで汎用性の高いサーバーがラックマウントサーバー(1U)だというわけです。